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占めている。
(6) 船長の経験年数別発生状況
経験年数別にみると10年以上が925隻(32.2%)と最も多く、次いで1〜3年未満501隻(17.5%)、3〜6年未満495隻(17.2%)となっている。
(7) 動態別発生状況
動態別にみると航走中が1,888隻(65.8%)と過半数を占めている。

 

プレジャーボート等の海難の原因について

平成3年〜平成7年に発生したプレジャーボート等の要救助船舶(台風及び異常気象下のものを除く。)2,870隻を原因別にみると、見張り不十分449隻(15.6%)、気象・海象不注意300隻(10.5%)、操船不適切288隻(10.0%)等といった運航の過誤によるものが1,626隻(56.7%)と過半数を占めており、これらに機関取扱不良等を加えた人為的要因によるものが約8割を占めている。これらから、船舶の運航に必要な基本的な知識、技能の欠如による海難が多いことが挙げられる。
また、プレジャーボート等の海難で多く見られる衝突、機関故障、乗揚げ及び転覆の原因については次のようになっている。
(1) 衝突
衝突の原因については、見張り不十分312隻(57.9%)が最も多く、次いで操船不適切82隻(15.2%)となっており、これら2つで衝突海難全体の約7割を占めている。
(2) 機関故障
機関故障の原因については、整備不良263隻(49.4%)が最も多く、機関取扱い不注意54隻(10.2%)等を加えた機関取扱不良が376隻(70.7%)となっている。
また、機関故障海難を故障箇所別にみると、燃料系168隻(31.6%)が最も多く、次いで起動系106隻(19.9%)、冷却水系91隻(17.1%)となっている。
(3) 乗揚げ
乗揚げの原因については、船位不確認106隻(24.3%)が最も多く、見張り不十分69隻(15.8%)、水路調査不十分66隻(15.1%)、操船不適切54隻(12.4%)となっており、これらの合計で乗揚げ全体の約7割を占めている。
(4) 転覆
転覆の原因については、気象・海象不注意189隻(47.4%)が最も多く、次いで操船不適切97隻(24.3%)となっている。

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平成7年のプレジャーボート等の海難発生状況

平成7年に救助を必要とする海難に遭遇した船舶(要救助船舶)は1,754隻で、この内、モーターボート、ヨットといったプレジャーボート及び遊漁船(以下「プレジャーボート等」という。)の海難は607隻となっている。
全要救助船舶に伴う死亡・行方不明者は196人で、この内プレジャーボート等による死亡・行方不明者は47人となっている。
また、短時間に特異な要因により発生し、かつ、年変動が大きい台風及び異常気象下のものを除く全要救助船舶は1,725隻、この内プレジャーボート等は595隻で、プレジャーボート等の海難が全要救助船舶の約34%を占めている。

 

 

 

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